ルネサンスの
介護リハビリ事業

スタッフエピソード
2026.08.06
杖も装具も外れた日。脳出血からの社会復帰を支えた片麻痺リハビリ
リハビリセンター鎌倉
元氣ジム直営Bエリア統括・小泉涼平
2022年1月に脳出血を発症された58歳の男性。回復期の病院でリハビリを受け、5月末に退院された直後にご紹介をいただきました。
すぐに見学と体験にお越しいただきましたが、その時の歩行はまだ不安定でした。杖と装具を使い、奥様に見守られながら、ご自宅の周りを数メートル歩くのがやっとという状態でした。

初めてお会いした日、目標を伺いました。
麻痺のある手については「ナイフやスプーン、フォークを使って食事ができるようになりたい」。足については「杖を使わずに一人で外を歩けるようになりたい」。そして最後に、こうおっしゃいました。
「最終的には、仕事に就きたい」
その言葉を聞いた時、この方の目標に本気で向き合おうと決めました。

リハビリの道のりは、決して順調ではありませんでした。途中で腕の神経に麻痺が出たり、しびれが強くなったりと、思うように進まない時期が続き、私自身も悩みに悩みました。
それでも、麻痺した手を使う練習と、物を持ったり動かしたりする練習を根気強く繰り返しました。足についても、手技とマシンを組み合わせながら、一歩ずつ積み上げていきました。
やがて、麻痺した手でスプーンを使い、カレーライスを食べられるようになりました。
足のほうも、装具と杖を使わずに一人で駅まで歩けるようになり、電車に乗って都内まで出かけられるように。連続して3キロ歩けるようになり、雨の日には傘をさして歩けるようにもなりました。
そして最終的に、面接に合格し、お仕事に就くことができました。

すべてが叶った時、この方が涙を流しながら、こう話してくださいました。
「入院や退院、リハビリなど色々な方に出会って助けてもらったけど、家族を抜いたら50代では小泉さんに一番感謝している」
その言葉を聞いて、私も心が動きました。この仕事をやってきて本当に良かったと感じる瞬間でした。
「したい」を「できる」に、そして「している」へ。これは私たちが大切にしている言葉です。
リハビリで身体の機能が上がることは、ゴールではありません。その先に、その方の生活があり、社会とのつながりがあります。だからこそ、目標を伺うところから始めて、その方が本当に望む姿まで一緒に歩いていきたいと思っています。
「したい」を「できる」に、そして「している」へ——を合言葉に、片麻痺の方のリハビリに携わってきました。身体の変化だけでなく、その方の生活や社会とのつながりまで見据えたサポートを大切にしています。
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