転倒災害予防プログラム受託数が前年比で約30%増加~受講者の9割が転ばない身体づくりの継続的な実施を希望~
増加しつづける仕事中の転倒災害
厚生労働省の調査※1では、仕事中の転倒による労働災害は年々増加し、昨年度は3.5万人が転倒により死傷し、転倒事故が労働災害全体の27%を占めています。また、転倒災害発生件数の約60%は女性が占めていることが特徴として挙げられます。転倒事故が増加している背景の一つとして、高齢従業員の増加があり、転倒による労働災害の年齢別の割合をみると60歳以上が4割を超えています。
このような背景より、厚生労働省は「転倒災害防止計画(第14次)」の中で、設備などのハード面の対策だけでなく、転ばない身体づくりなどのソフト面の対策強化が必要とし、取り組む企業の数値目標を掲げています。
当社は2021年度より「転倒災害予防プログラム」を企業や健康保険組合に向けて提供してまいりました。2022年度は前年と比較すると受託数が30%増加しており、上述した社会ニーズに応えるプログラムとして、今年度も継続して展開をしております。
転倒災害予防プログラムについて
転倒予防の必要性を自分自身で感じてもらう『測定』を行い、『体操』や『エクササイズ』を実践することで、転ばない身体づくりにつなげてもらうことをポイントにしています。
①転倒リスク測定
働く世代の方を対象とし、転倒の要因となる「歩行能力」「下肢筋力」「バランス能力」に関わる3種目(2ステップテスト・片脚立ちテスト、5mバランス歩行)を測定し、自身の転倒リスクを5段階で評価します。また、測定結果に基づき、転倒リスクを軽減させるための運動のアドバイスを実施します。
※本測定は、JFEスチール株式会社の「安全体力®」機能テストを使用しております。
※「安全体力®」はJFEスチール株式会社の登録商標です。
②からだチェック&エクササイズ
転倒予防につながる身体づくりを目的とした体操の実践、セルフチェックを通じて自身の体の状態を把握し、体づくりの必要性を自分事として感じていただき、転倒などの労働災害の予防を目指します。プログラム受講後も利用可能な体操動画を通じて、運動継続のためのサポートを行っています。
オフィスなどへの出張での開催またはオンライン開催が可能で、実施時間についても30分~60分とニーズや環境に対応して実施することができます。
プログラム受講を機に、参加者が転倒予防を自分事として考えるように
実際にプログラムを実施した内田洋行グローバル株式会社を含む数社でのアンケート結果(n=74名)
・「測定が自分自身にとって体の状態を把握するために役立った」と回答した割合:100%
・「継続的に身体づくりを行いたい」と回答した割合:96%
・アンケートに寄せられた声:「『衰えてはいないはず』と思っていたけれど、現実を突きつけられて軽いショックでした。エクササイズは、とても心地よい動きだったので、毎日意識して取り入れたいなと思いました。」